ハワイへの移住や長期滞在を決めたとき、私が最も驚いたのは「住宅設備の違い」でした。観光で訪れるホテルとは全く異なり、実際に暮らす家の設備は、日本とハワイでは根本的に考え方が違います。
「バスタブがない」「洗濯機が共用」「シャワーが複数ある」――こうした違いを事前に知らずに渡航すると、最初の数週間は戸惑いの連続になります。でも、それは決して「不便」なのではなく、気候や文化、ライフスタイルの違いから生まれた「当たり前」の差なのです。
この記事では、実際にハワイで暮らして感じた日本とハワイの住宅設備の違いを、できるだけリアルにお伝えします。特に子連れでの移住や長期滞在を考えている方にとって、事前に知っておくことで心の準備ができ、安心して新生活をスタートできるはずです。
日本とハワイの住宅設備はここが違う
日本とハワイの住宅設備の違いは、単なる「仕様の差」ではありません。その背景には、気候・文化・生活習慣の違いが深く関わっています。
ハワイは年間を通して温暖で湿度が低く、外での活動が中心の生活スタイルです。そのため、「家の中でゆっくり湯船に浸かる」という日本的な習慣よりも、「シャワーでさっと汚れを流す」という発想が主流です。また、土足文化のため玄関という概念が薄く、収納もクローゼット中心。洗濯も共用ランドリーが一般的なコンドミニアムが多く、日本の「各戸に洗濯機設置」という常識とは異なります。
こうした違いを「不便」と捉えるのではなく、「ハワイという土地で合理的に発展した住まい方」として理解すると、移住後の適応がずっとスムーズになります。
シャワー・バス周りの違い
シャワーが複数ある家も多い
ハワイの住宅、特にコンドミニアムや一軒家では、シャワーが複数あることが珍しくありません。マスターベッドルームに専用のバスルーム、ゲストルームにもシャワー付きバスルーム、さらにプールサイドや玄関近くに屋外シャワーがあるケースも。
これは、ビーチやプールから帰ってきたときに、砂や塩水を家の中に持ち込まないための工夫です。日本では考えにくい発想ですが、ハワイでは非常に実用的。家族それぞれが朝の支度をするときにも、複数のシャワーがあると混雑せずに済みます。
バスタブが必須ではない理由
日本人にとって最も驚くのが「バスタブのない家」の存在です。ハワイでは、賃貸物件でもバスタブがなく、シャワーのみという設備が少なくありません。
これは気候と文化の違いによるもの。年中暖かいハワイでは、湯船に浸かって体を温める必要がなく、シャワーで十分という考え方が一般的です。また、水道代が日本よりも高いこともあり、節水の観点からもシャワー中心の生活が根付いています。
小さな子どもがいる家庭では、この点に戸惑うことが多いのも事実です。我が家も工夫が必要でしたが、ハワイの生活スタイルに合わせて対応していくことができました。実際に使ってよかったアイテムや工夫については、別の記事で詳しくまとめています。
キッチン設備の違い
ディスポーザーが標準装備
ハワイのキッチンで驚くのが、シンクに「ディスポーザー」が標準装備されていること。生ゴミを粉砕して排水できるこの設備は、日本ではまだ珍しいですが、ハワイでは当たり前です。
野菜の皮や食べ残しをその場で処理できるため、ゴミの量が大幅に減り、臭いも気になりません。ただし、油や繊維質の強いものは詰まりの原因になるため、使い方には少しコツが必要です。最初は慣れが必要ですが、一度使い始めると手放せない便利さがあります。
食洗機が前提の生活
ハワイの賃貸住宅では、食洗機が最初から備え付けられていることがほとんどです。日本では「あったら便利」という位置づけですが、ハワイでは「あって当然」の設備です。
これも水道代の高さと関係しています。手洗いよりも食洗機の方が節水になるため、日常的に使うのが一般的。大家族や来客が多いライフスタイルにも適しています。
洗濯事情の違い
コンドミニアムでは共用洗濯が多い
ハワイのコンドミニアムに住む場合、最も戸惑うのが「共用ランドリー」の存在です。各階や地下に洗濯機・乾燥機が設置されており、コインやカードで利用するスタイルが主流です。
日本では「自分の家に洗濯機があるのが当たり前」ですが、ハワイでは共用が一般的。洗濯のタイミングを他の住人と調整する必要があり、最初は不便に感じるかもしれません。ただ、これもハワイの住宅文化の一部として受け入れることで、次第に慣れていきます。
室内に洗濯機がないケースもある
一軒家でも、室内に洗濯機置き場がなく、ガレージやラナイ(ベランダ)に設置するケースが多いのもハワイの特徴です。湿気が少ない気候のため、屋外や半屋外に洗濯機を置いても問題ないという発想です。
子どもの衣類を頻繁に洗う家庭にとっては、共用洗濯や屋外設置は最初こそ戸惑いますが、工夫次第で十分に対応できます。
収納・間取りの考え方の違い
ハワイの住宅は「クローゼット文化」が基本です。日本のような押し入れや収納棚ではなく、ウォークインクローゼットが各部屋に備わっていることが多く、ハンガー収納が中心になります。
また、土足文化のため「玄関」という概念が薄く、ドアを開けたらすぐリビングというレイアウトも一般的。靴を脱ぐスペースや下駄箱を確保するのは、日本人が自分で工夫する必要があります。
こうした間取りの違いも、最初は戸惑いますが、ハワイのライフスタイルに合わせて家具や収納を工夫することで、快適に暮らせるようになります。
日本人が特に戸惑いやすいポイント
実際に暮らしてみて、日本人が特に戸惑うのは以下の3点です。
お風呂は、やはり最大の違い。バスタブがないことに加え、シャワーの水圧や温度調節が日本と異なるため、最初は使いにくさを感じることも。ただ、ハワイの気候では湯船に浸からなくても十分快適です。
洗濯は、共用ランドリーや屋外設置に慣れるまで時間がかかります。特に小さな子どもがいる家庭では、洗濯頻度が高いため、コインランドリーの利用料がかさむことも。それでも、ハワイではこれが「普通」なのだと理解することが大切です。
生活音や設備の考え方も異なります。ディスポーザーの音、共用ランドリーでの他の住人との距離感など、日本のマンション生活とは違う感覚に慣れる必要があります。
ハワイの住宅設備を理解しておくメリット
事前にこうした違いを知っておくことで、移住後のストレスは大幅に軽減されます。
「なぜバスタブがないのか」「なぜ洗濯が共用なのか」という背景を理解していれば、それを「不便」ではなく「文化の違い」として受け止められます。特に子連れでの移住では、生活のリズムを作る上で、住宅設備の違いを把握しておくことが安心につながります。
また、内見の際にチェックすべきポイントも明確になります。バスタブの有無、洗濯機の設置場所、ディスポーザーの状態など、日本とは異なる視点で物件を選ぶことができるようになります。
実際にハワイで賃貸を探した際に感じた日本との違いや注意点については、こちらの記事でまとめています。
まとめ
日本とハワイの住宅設備は、気候・文化・ライフスタイルの違いから、根本的に異なる部分が多くあります。シャワー中心のバス周り、ディスポーザーが標準のキッチン、共用ランドリーが一般的な洗濯事情――これらは決して「不便」なのではなく、ハワイという土地に適した「違い」です。
移住や長期滞在を検討している方は、こうした違いを事前に知っておくことで、渡航後の戸惑いを減らし、スムーズに新生活をスタートできます。実際に暮らしてみると、最初は驚いた設備の違いも、次第に「ハワイらしさ」として愛おしく感じられるようになるはずです。
この記事が、これからハワイでの暮らしを始める皆さんの参考になれば幸いです。

